【獣医の視点】犬と猫のてんかん発作のリアル。あなたはどう診断する?

【獣医の視点】犬と猫のてんかん発作のリアル。あなたはどう診断する?

犬 猫 てんかん

 

 

はじめに

犬 猫 てんかん

 

今回はてんかん発作についての特集です。てんかん発作ってご存じでしょうか?
急に倒れてしまって、けいれんが出てしまう病期です。

でも、名前は聞いたことがあっても、あんまりイメージできないな具体的にどうなるんだろう?

と思っている人も多いと思います。

 

今回は、犬と猫のてんかん発作のリアルを紹介します。
今回は犬の事例で紹介しますが、猫でも当てはまる症例です。
それでは、今回のストーリーをどうぞ。

 

ある日の救急にて

犬 猫 てんかん

 

ある日、夜間救急に急患が飛び込んで来ました。

 

飛び込んできたのは12歳のトイプードル
全身に力が入り、手足と口をガクガクと震わせていました。こちらの呼びかけにも反応せず、意識がない状態でした。

 

薬を投与し、一旦は震えが止まりました。ひとまず安定したので、問診に入ります。
研修医が問診をしますので、獣医になったつもりで、一緒に考えてみましょう。

 

 

 

経過を教えてもらってもよいですか?


 

 

年のせいか、最近は寝ていることが多く、今日もよく寝ていました。
その他はいつも通り過ごしていたのですが、さっき気が付いたら急におかしくなってしまいました。


 

 

どんなふうにおかしくなってしまいましたか?


 

 

気が付いたら突然首をのけぞらせて、倒れてしまいました。
手足をピンと張っていました。
そのあとに手足や口をガクガク震わせていました。
止まる気配がなかったので、すぐに連れてきました。


 

 

どれくらい続いていました?


 

 

10分くらい続いていたと思います。


 

 

特にきっかけは心当たりありますか?


 

 

とくに普段と変わりありませんでした。


 

問診は以上です。

 

皆さんは、今回の異常は何だと思いました?
研修医の先生は、ある一つの病気が思い浮かんだようです。

 

 

てんかん発作

 

 

てんかん発作とは

犬 猫 てんかん

てんかん発作とは…

何らかの原因で、脳が異常に興奮してしまう状態です。てんかん発作が起こると、意識がなくなりのけぞりますお漏らしをしたり、手足をガクガクさせたりするのが特徴です。

 

 

てんかんの症状をもう少し詳しく解説します。

 

てんかん発作には、主に2つの出方があります。

 

強直性けいれん

全身に力が入る

 

全身に力が入るけいれんです。全身の筋肉が持続的に収縮します。
特徴的な症状は

  1. グッと口に力が入る
  2. 頭を後ろにのけぞる
  3. 手足がピンと伸ばす

 

間代性けいれん

体がビクビク震える

 

規則的に反復する、筋肉の収縮により起こります。
特徴的な症状は

  1. 口を噛むようにガクガクさせる
  2. 手足をビクビクと震わせる

 

 

この『強直性けいれん』と『間代性けいれん』の片方、もしくは両方がおこります。

 

今回の症状は

  • 手足をピンと張って、後ろに頭をのけぞる
  • 手足や口をガクガクと震えさせる

『強直性』と『間代性』の両方が認められます。

たしかに症状は合致しますよね。

 

カンファレンス

犬 猫 てんかん

 

研修医の先生は、さっそく院長に状況を説明しました。

 

 

以上の所見から、てんかん発作の可能性が高いと思います。


 

 

確かに症状からはてんかんの可能性があるね。で、今後どうしていく?


 

 

てんかん発作は脳の異常な興奮によって発生します。よって、脳内の病変の可能性が高いと考えられます。専門の機関に依頼して、MRIで脳の確認を行いたいと思います。


 

 

それはすこし待った方がいいんじゃないかな?


 

一見問題ないように見えます。しかし、院長はここで待ったをかけました。

 

いったいどこが変だったのでしょう?
次回に続きます。

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